MD音源をPCに取り込む

MDプレイヤー が壊れる前に、PC などに保存しておきたい。

<作業の流れ>


はじめに

音楽CD をレンタルし、MD にダビングして繰り返し聴いた。
懐かしい曲が入っているため、PC に取り込み保存しておきたい。

せっかく MD のデジタル音声なので、ただ取り出すだけでなく、音質
考えて PC に取り出したい場合、次の 2つ を理解しておきたい。

<音質を考える場合のポイント>


 

説明不要なら・・ ⇒ 作業の流れにジャンプ

① MDから取り出す時のこと

音楽CD だと、PC に取り込むのは簡単だ。

CDドライブ があるので(なくても 外付けドライブあり)PC から中身を
参照したり、元のままの形 で取り込みもできる。

音楽CD(磁気ディスク)は、CD-DA形式(CompactDisk-DisitalAudio)で記録されている。
PC では「.cda」ファイルとして見ることができる。

一方、PC から外付け MDドライブ みたく直接データを参照できるのは、
数万円する 高価な機器に限られる。

ちょっと手が出ない・・。

代替手段の検討

PC から直接 MD の中身を見れるなら、ドラッグ&ドロップなんかで、
簡単にコピーできるのかもと思う(勝手な想像・・)。

費用を抑えるため、別の手段を考える。

<達成したいこと>


MD に入っている曲を PC に 取り込む。
音質のことは、ひとまず置いておく

 

<検討したこと>


MDプレイヤー の出力先を イヤホン から PC入力 に向かうよう
変更できないか?

  • MDプレイヤー ⇒ イヤホン PC
    • デジタルデータを読み込んで、電気信号で出力
    • イヤホン PC
      ・ 電気信号を受け取る ・・ ①
      ・ 音声に変換して出力 ・・ ②

 

( PC で)

① 電気信号 を受け取る
  ⇒ PC の音声入力(デバイス)

② 音声に変換して出力
  ⇒ スピーカー、イヤホン、etc..(いろいろ選べる)

MD で再生した音楽をスピーカーから流す
(電気信号 を 出力デバイス へ転送)

ストリーミング再生

電気信号のままでは PC へ保存できないので、デジタル
データに変換が必要になるが、変換は デバイスドライバ
が行う。

デバイスドライバ は、音声データ ⇔ 電気信号 を処理し
Windows機能も使いながら入出力を制御する。
(設定画面から入出力先を指定できる)

音声を デジタルデータ に変換し、PC へ保存

デジタルデータ になれば、MD の音源が PC に保存 でき、保存された
音声データは、出力デバイスや出力機器 により処理される。

この方式だと、最低限必要なもの(ケーブルなど)は次の通り。

<必要なもの>


  • 音声取り出し側(MD)
    • MDプレイヤー
    • オーディオケーブル
      • 3極(ステレオ) or 2極(モノラル)
  • 音声受け取り側(PC / Windows)
    • 音声(マイク)入力端子
      |イヤホン出力端子もコネクタ形状が似ているが、
      |音声入力には利用できない

音質も考える

ここまでに紹介した方式(代替手段)の場合、MD が 電気信号 に置き
換えた後、

  • 電気信号 を 伝送する ところ
  • PC で データ化する ところ

で音質が劣化する。

デジタルデータ(MD)⇒ 電気信号
→ MD 再生に違和感がないように、問題ない

電気信号を、MD ⇒ PC へ送る
→ 音質が 劣化 する

電気信号 ⇒ デジタルデータ(PC)
→ 音質が 劣化 する

<音質が劣化する理由>


  • オーディオケーブル
    • 手元にあるのは、一般的なもの
    • 良い音質(出力機器の性能を最大限引き出す細やかな電気信号を伝送する)を求めるなら、高価なものでないといけない
  • サウンドボード、サウンドドライバ
    • PC に標準搭載されているものは、デジタルデータにできればよい程度の性能で、音楽を良質に記録することを目的にしていない
    • 専用 デバイスや機器 が必要なので、こちらもいらない(後述)出費になる

  • MDプレイヤー
    • 劣化とまで言えないが、メーカーや型式(分かり易く
      いうと価格)によって音質は異なる

 

試しに、3極(ステレオ)端子で取り込んだ MD音源 を再生してみると、
MDプレイヤー で直接聴いた音とは明らかに違っていた。

  • 音に臨場感がない
  • 左右の音が同じ(アプリで左右の音の波形を見ても同じ)

 

電気信号の「伝送」や、デジタルデータへの「変換」に原因があるので、

電気信号の伝送をやめ、デジタルデータを伝送

することを考えると、高価な機器の用意が不要になる。
反対に、電気信号をデジタルデータに変換する専用機器が必要になる。

<専用の変換機器>

MDプレイヤー から出力された音声(電気信号)を受け取って
デジタルデータに変換する機器は、比較的安く手に入る。


  • オーディオケーブル
    • デジタルデータ の伝送になるので、不要 になる
  • サウンドボード、サウンドドライバ
    • 使わない
    • デジタルデータ の伝送は、一般的な USB ポートを使う

  • MDプレイヤー
    • 機器により性能の差はあるが、交換は難しい
    • ある程度の音質で再生が可能として、そのままとする

デジタルデータ変換機器は、別途ページにて紹介する。

② データ形式(コーデック)

次に考えることは、MD から取り出した デジタルデータ をどのような
形で保存するのか、と言うこと。

データ形式(コーデック)について記載する。

 

コーデックの種類

コーデック の種類は多いので、比較するときに見るポイントについて
説明する。

<比較するときに見るポイント>


  • 圧縮
    • できるだけ小さくまとまった方がよい
    • 再生時には少しずつデータを伸張する(再生できるレベルに戻す)が、一度に処理できるデータ単位は大きい方がよい
    • 完全に元に戻せるかどうか
  • サンプリング周波数
    • 単位時間の サンプル数が多い ほど音質がよくなるが、データサイズは大きくなる
    • 音楽CD の音質は十分よい

 

<用語>


  • サンプリング周波数
    • 原音(アナログ)からどれぐらい細かく取り出すか
      • 映像のコマ送りのように、細かい方がなめらか
    • 周波数 = Hz が単位で、1秒間に何回取り出すか
      • 例えば、音楽CD は 44.1kHz(キロヘルツ) なので、1秒間に 44,100回 取り出す
    • 取り出した(サンプリング)した分だけデータ量は増える
  • 可逆圧縮
    • 再生するため元データに復元(デコード)が完全にできる圧縮方式

 

代表的なものと特徴を比較表にした。

< コーデック の比較表 >

コーデック種類
(拡張子)
特徴サンプリング周波数
※用語を上で説明
CD-DA(.cda)音楽CD(非圧縮)44.1kHz
WAVE(.wav)コンテナ規格(非圧縮)元データによる
AIFF(.aif)コンテナ規格(非圧縮)
Appleにより開発
元データによる
MP3(.mp3)データを圧縮し、CD なら数百曲記録可能
圧縮には音の大小が影響する規格
※エンコーダ(圧縮時)により音質が変化
主に 24kHz 以下
最大 48kHz
AAC(.aac)MP3 の後継規格、音質を工夫
拡張子「.mp4」「.m4a」などもある
最大 96kHz
FLAC(.flac)可逆圧縮で元の音源からの劣化がない
もちろん圧縮できる
主に 96kHz / 192kHz
出典:Wikipedia(futa独自視点により特徴として抽出)

コーデックの選択

では、どのコーデックを選択すればよいのか?
PC に取り込んだ 音楽データ の 使い方 で選択肢が絞られる。

よく聞く「MP3」は、データサイズを小さくすることを優先している
ので、音質を考えるなら別のコーデックを選ぶ。

<コーデック選択の検討>


  • CDプレイヤー で聴く
    • 一般的な CDプレイヤー の場合、cd-da形式 を選択する
    • CD に書き込み、ファイナライズする
  • コーデックに対応している機器で聴く
    • 圧縮コーデックを選び、SDカードに書き込む
    • SDカード容量と記録したい曲数を基に、機器の対応するコーデックの中から決める
  • PCに保存して再生
    • 音楽CD と同じように扱いたいのであれば cd-da形式、加工するのであれば圧縮コーデックを選択
    • 他のコーデックへ変換するなら、可逆圧縮コーデック( FLAC など)を選択
    • 空き容量が少なかったり、扱いやすさ(コピーや移動のスピード)を求めるのであれば MP3 や後継の AAC を選択
  • スマホに保存して再生
    • 持ち運びを考えるとデータサイズが小さい方がよく、MP3 や後継の AAC を選択

サイズは大きくなるが 原音に近い(または同等の)コーデックを選択する

MDプレイヤー と PC をつなぐ

代替手段 での手順を説明していく。

音を出す側の準備

まずは、MDプレイヤー の確認から。

<MDプレイヤー の確認>


  • 準備
    • MD を MDプレイヤー にセットする
    • MDプレイヤー に電源供給する
    • コントローラなどをセットし、操作できる状態にする
  • 確認
    • イヤホンで再生できているか確認する

MD を視聴する場合、矢印のところにイヤホンを指す。
PC との接続にもこの端子を使う。
(ここから 電気信号 が出ている)

結線

再生が確認できれば、MDプレイヤー のコントローラにつなげている
イヤホンに換え、オーディオケーブル をつなぐ。

PC 側はマイクのマークの入力端子に挿す。
(右隣はヘッドセット用の入力端子= 4極

<つなぎ方>


  • オーディオケーブル の両端をつなぐ
    • MDプレイヤー の出力端子に挿し込む
    • PC のマイク入力端子に挿し込む

 

<オーディオケーブル(3.5mm)について>


  • 極の数え方
    • 黒い線の本数を数えたくなるが、黒い部分は区切り(絶縁)
    • 黒い線が2本あれば、3つに分かれているので 3極 となる
  • 極の種類
    • 2極(モノラル)
    • 3極(ステレオ)
    • 4極(ステレオ + α)
      • αは、ヘッドセットのマイク や リモコン
  • 互換性
    • 3極(ステレオ)は 2極(モノラル)の機能も含んでいる
    • 4極(ステレオ+α) は 3極(ステレオ)の機能も含んでいる

(左は3極、右は4極)

写真のオーディオケーブルは、3極 / 4極 の両端になっている。

  • MDプレイヤー の出力端子
  • PC のマイク入力端子

はいずれも 3極(ステレオ)なので、写真のオーディオケーブルなら
どちらに挿してもよい。

音を受け取る側(PC)での準備

OS(Windows)から入出力デバイスが 利用可能な状態 になっているか
を確認する。

大抵、うまく結線できていればスピーカーから音声が流れてくるが、再生
している MDプレイヤー の音楽が聞こえない場合、入出力設定が足りて
いない のかも知れない。

 

入出力設定の画面を表示する

表示するのは「サウンド設定」画面。

ファイル名を指定して実行」から直接設定画面を表示できる。

mmsys.cpl

デバイス設定

< 入力側の設定 >

MDプレイヤー の音声は入力端子(マイク)から PC に取り込んでいる。
マイクデバイス を有効にする。

「無効」になっている場合は、プロパティから「有効」に切り替え、
✅既定のデバイスとして利用可能な状態にする。

<入力設定(マイク)>


  • 録音タブ
    • マイクデバイスが有効になっていること
      • Windows標準オーディオドライバはRealtek Audio
         
    • MD を再生すると右側の目盛りが音量に合わせて上下するので、音声が PC に入って来ていることが確認できる
      (出力側がミュートになっていると、目盛りが上下しても音は出ない)

マイク の プロパティ を選択する。

<マイクのプロパティ>


  • 全般タブ
  • デバイスの使用状況 で「有効 / 無効」を切り替える
  • 聴くタブ
    ※ 入力端子に挿さないとタブは表示されない
    • ストリーミング再生 するには、「このデバイスを聴く」にチェックを付ける
    • 「既定のデバイス」など、指定されたデバイスから音が流れる

< 出力側の設定 >

出力デバイスが複数あれば、使うものは「有効」にする。

<出力設定(スピーカーなど)>


  • 再生タブ
    • デバイス(内蔵スピーカーなど)が 有効 になっている
      こと
    • 再生すると右側の目盛りが音量に合わせて上下する
      ※ 音が鳴っているはず
  • 他に確認するところ
    • 利用する音声出力デバイスが ミュート になっていないこと
    • 音声出力設定 or サウンドミキサーで デバイスを選択 していること

< 出力デバイスの選択 >

複数あれば、どこから音が出る設定なのかを確認する。

  • 音声出力画面で選択
  • 音量ミキサー画面で 出力デバイス 選択や 音量調節

次の ショートカット で、右下に設定画面が表示される。

Windows + Ctrl + v

サウンドレコーダで録音する

Windows 標準アプリの「サウンドレコーダ」を使えば、MDプレイヤー
で再生している音楽を簡単操作で録音できる。

(Windows 検索に「サウンド」を入力して起動する)

 

単純な リッピングツール(CD ⇒ MP3 などに変換)ではなく、

録音 + リッピング

ができるツール。

録音と記録

録音を開始すると音量による波形が表示されるので、波形も見つつ、
音の切れ目などのちょうどよいところで停止する。
(自動保存される)

 

< 録音開始と停止 >

<操作方法>


  • 録音開始
    • MDプレイヤー で再生を開始
    • (そしてすぐに)赤丸ボタンで開始
  • 録音停止
    • 黒四角■ボタンで停止
    • 「レコーディング」と言う名前で記録されている

< 録音の記録 >

録音を停止すると、自動で所定のフォルダに保存される。
(設定した レコーディング形式 で保存される)

<録音の保存先>


  • 操作画面で確認
    • 左上の三本線をクリック
    • 左ペインで記録が確認できる
  • エクスプローラで確認
    • 右上の三点をクリック > フォルダーに表示
    • エクスプローラが起動し、記録が確認できる

 

コーデック(レコーディング形式)の変更

<録音時のコーデック設定(レコーディング形式)>


  • 設定画面
    • 右上の三点をクリック > 設定
    • レコーディング形式 > 下矢印をクリック
  • コーデック(レコーディング形式)を選択

Audacity で録音・編集する

フリー の オーディオキャプチャ ツール「Audacity」は、録音の他、
曲の編集などを対応できる。

サウンドレコーダ と比較すると

録音 + リッピング編集 + 他

機能が豊富なアプリ。

利用準備

< インストール >

ダウンロードした後、ウィザードに従ってインストールする。

< 入出力設定(オーディオ設定) >

MDプレイヤー からの音声を入力するマイク、音声出力先のスピーカー
などを設定する。

<オーディオ設定>


  • 設定画面表示
    • オーディオ設定 > オーディオ環境設定
      ※ 同列にある「再生デバイス」「録音デバイス」でも同様に設定可能
  • 再生
    • 出力スピーカー を選択
  • 録音
    • 入力マイク を選択

< 基本操作 >

録音し、指定の場所から再生 / 停止できる。
プロジェクト として、任意の場所に保存できる。

(このイメージは保存済みの曲を開いたところ)

  • 録音
    • 赤丸で録音セット
    • MDプレイヤー で再生すると録音が開始
  • 再生
    • 緑参画で再生
  • 保存
    • プロジェクト として保存
    • 他のアプリや機器で再生するには、コーデックを指定してエクスポートする(次項

< 任意のコーデックで保存(オーディオをエクスポート) >

他の機器(CDプレイヤー や スマートフォン など)で再生する場合、
プロジェクト から任意の コーデック を指定してエクスポートする。

  • 表示
    • ファイル > オーディオをエクスポート
    • 「オーディオをエクスポート」画面が開く
  • 設定項目
    • ファイル名
    • フォルダー:格納先
    • 形式:コーデックを選択
         ※ ファイル名の拡張子も変わる

< タグ付け >

保存したプロジェクトに、他のアプリや機器で読み込んだ時の曲情報を
タグ付けできる。

<メタデータタグの編集>


  • 表示
    • 編集 > メタデータエディタ
    • 「メタデータタグの編集」画面が開く
  • 設定内容
    • アーティスト名
    • トラック名
      • モバイル機器の小さな窓に再生中に流れる文字
    • アルバム名
      • 曲単位にプロジェクトを作成した場合、同じアルバムのグルーピングキーワードになる
    • トラック番号
      • 同じアルバムのソート(並べ替え)順
        など

< 編集 >

曲を任意の場所で分割し、

  • 不要な部分の切り取り
  • 曲間の無音調整

などができる。

分割しておけば、曲ごとにファイルをエクスポートできる。

Ctrl + i | 分割
Alt + s + o + x | カーソル位置から右の境界までを選択
Alt + s + o + v | カーソル位置から左の境界までを選択
Alt + g(メニューの生成)> 無音 | 選択範囲を無音に

< 曲の分割エクスポート >

分割せず、アルバムなど MD1枚 丸ごと1ファイル にすることも
できるが、曲単位に1ファイルにする方が一般的。

曲名がファイル名になるように、プロジェクト で分割した曲単位に
ラベル付けしておく。

Ctrl + b | ラベル付け

↑ ラベルの文字列を入力できる。

↑ メタデータタグの編集画面でも確認・修正ができる

↑ ラベル単位(分割単位)に1ファイルになっている

その他

気になった用語を数点、書いた。

<用語>


  • リッピング
    • CDプレイヤー(磁気ディスクを回転させ、光を当てて情報を読み取る) なしで音楽再生できるようにすること。MP3 など、複数の圧縮方式がある。
    • 既にデジタル情報である CDデータ(cd-da形式) から デジタルコピー(変換)することを言うので、「録音」とは少しニュアンスが違っていて、指定した圧縮方式で「PC に記録する」と言った方が近い
  • 録音(ダビング)
    • 自然音を記録する
    • 既に記録されている音を再生し、別の媒体に記録する
  • イコライザー
    • 音の臨場感調整できるソフト(Win11で進化)
    • スタートメニュー > 「Realtek Audio Console」を起動
  • CD-DA(.cda)
    • CompactDisk-DisitalAudio
    • CD に記録されている音楽の「場所を記録している」ファイル
      • つまり、.cdaファイルのみでは何も音が流れない
    • サイズは、44バイト
  • RCA端子
    • 赤と白:音声、黄色:映像
    • 写真は音声の ”入力” 端子
  • デバイス と 機器(このページでの使い分け)
    どちらも同じような機構なのだけど、
    • デバイス ・・ マザーボードに直接つながっている(PC に近い)
    • 機器 ・・ 後から PC につなげる(つなげたり、外したり)
      ※ どちらでもよい場合は、出力デバイス とした

2025年10月23日ナレッジ

Posted by futa